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sweet flavor

ニノちゃん
お誕生日おめでとう。


大宮でこんなものを書いてみました。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆







「こんにちは」

リーダーはまだ帰って来てないのも知ってるけど。。。
だからこそ。。。急いで遊びに来た。

『先にりーだーんちに行ってるよ』って断って来たのに、
裏の狙いがあるからやましい気持ち。

まず、玄関。
変化なし。
いつもの色気のないリーダーの家の玄関。
釣りのサンダルと、真新しい革の靴が綺麗に並んでる。

今日は、あっちのお気に入りの靴だな。
残ってる靴で、今日は何を履いてるかわかってしまう。
おしゃれしない俺達だから、パターンがないもの。

『くんくん』
リーダーが最近買ったと自慢してた靴の革の匂いだけ。
これじゃない。

「お邪魔しまーす」
靴を脱いで家に上がる。




「手を洗わせてもらうよ」
誰もいないのに独り言で断る。

いつもなら、自分ちみたいに使うのに、
悪い事してるわけでもないけど、つい声が出てしまうんだよね。
朝のシャワーを浴びて出て行ったのだろう、
リーダーの部屋着が洗濯籠にぽいっと放り込んであってどきんとする。

これを着てるのを見るのは、飯食ってるときぐらいか。
その姿を覚えてないのは
俺の前ではすぐに脱いじゃうから。。。

最近はなかなか逢えないから、逢う度。。。だから。
その籠からはみ出した袖を直し、
洗濯機の周囲の観察。
でも、洗剤も柔軟剤もこだわりがないみたいで
今使ってるのも、新しい買い置きも、別のメーカーじゃん。
あの香りはいつも同じだから、洗剤じゃない、

ここも違う。



キッチンへ

「なんか、生ぐせーんだよなあ」
綺麗にしてあるけど、今日はキッチンが魚臭い。

そういえば今日、魚を食わせてやるからって言ってたから
準備してくれたのか。。。
ちらっと冷蔵庫を覗くと、アジの刺身が入ってた。
うまそう。。。
いや、勝手に食う訳にもいかないし。。。
『ぐうっ』と腹が鳴った。

でも、急げ。
リーダーが帰って来たら、香りの原因がわかんなくなる。

ここは、魚臭いだけ。。。っと。
この匂いじゃない。


リビング

昨日、電話したときは『リビングで絵を描いてる』って言ってたから
絵の具が部屋に広がってて、
あれ?床に絵の具が付いてる。
と思ったら、あいつ。。。

床に、顔?

俺じゃん。

俺の顔が落書きしてあった。
水彩画の絵の具だから取れるけどさ。
リーダーは自由すぎなんだって。

でも、床に描かれた俺の笑顔。
側にいなくても、俺のことを考えてくれてると思うとうれしくて
その絵に近づいて、真上からじっくり見る。

「似てるんだよね」
呟いてしまう。
『写真なんか見なくてもニノの顔は描けるよ』
と言いながら、いつも暇があると俺の顔を落書きしてるんだ。
これもきっとそう。

この部屋は、絵の具の匂い。
ちょっと愛されてるうれしさも入って。。。
いい香り。




でも、
どこも、あの香りとは違う。



じゃ、ベッドルームか。

ドアを開け放った暗い部屋を覗き込む。
ここに来た数日前の夜のことを思い出して、腹の奥がきゅんとした。
あの時も、リーダーは赤ちゃんの香りをさせてた。

けど、部屋の中は。。。
あの香りはしないんだよね。

くんくん鼻を鳴らしてみるけれど
ちょっと男臭い匂いが籠ってる。
俺だけが知ってる別のリーダーの香りでもある。

俺を怖い顔で睨んでるときは、こっちの匂いなんだ。
あの細い身体で、俺を押し倒す瞬間の香り。

じゃあ、あの赤ちゃんの香りはなんだろう。
ベッドに座ってから身体を倒し、ぽふっと枕に顔を埋める。

枕も洗剤とリーダーのシャンプーの匂い。
これじゃないんだよねえ。

香り2



いつもここで抱きしめられて眠る彼の温もりが俺を包み込んで
直立不動体勢で、額を枕に休めてじーっとしてた。

『がちゃっ』
「ただいまー」
あ、帰って来た。

「おかえりー」
枕の上で顔を上げて声を出して、また枕に顔を埋める。
「早く帰って来たけど、待った?。。。」

「あれ?どこ?」
リーダーが俺を探しまわってる。
「ここだよ」
身体をごろっと横にした。

明かりのある廊下からにゅっと顔を出した彼の表情は影になってて暗くて見えない。
「なにしてんの?大丈夫?気分でも悪い?」
ゆっくり入って来た彼が、ベッドの横に立つと
俺は仰向けになって、彼を見上げた。
ほんのりした光を背に、頬と鼻の先を輝かせ俺を見下ろす。
「うん。ここでリーダーのこと考えてた」
香りを嗅いでたなんて言えずに、小さな嘘を付く。

でもこの嘘が、リーダーを一気に熟してしまったようで、
彼はその熱を身体の奥から、大きな塊で吐き出した。
「はぁっ」

リーダーは微笑んでるのか、獲物を狙ってる顔をしてるのか
見えなくて、左手を彼に伸ばす。

彼の力強い指で手首を掴まれて、腕の力を抜くと、
彼の身体が傾き、全身の重みをゆっくりと胸に感じる。
「ん。。。」
左手を頭の上で押さえ付けられた。

この部屋に残ってた男っぽい香りがふわっとして。。
あれ?
この香りじゃないと思った瞬間、
彼はちょんと唇を重ねてから、俺の首筋に顔を埋めた。
「に。。の。。。」
『ほうっ』とため息を付かれて、こっちも熱くなる。

俺も、片方の腕の自由を奪われたまま息を大きく吸い込む。

あ、これこれ
この香り。

探してた香り。

「なんでだろ」

呟くと、すでに片手は服の中に忍び込ませてたリーダーが顔を上げた。

「なに?」
「ん?リーダーの香り、この。。。」
くんくんとまた首筋で鼻を鳴らす。

「くすぐったい」と身体を捩る彼の首を抑えてまた自分に引き寄せる。

「ほら、赤ちゃんみたいな匂い」

「うん。。。」
と気の無い返事で、人の話を無視してまた手を服の中に忍ばせ、
胸の柔らかな肌と敏感になってるソレを
ごつごつした細い指でなぞっていく。

彼の甘い香りが強くなる。

本当にへんなの。。。
覆いかぶさったときの香りと違うんだよな。

でも、俺は彼の甘い香りに包まれて

遠い世界を漂う。。。。



続く
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